大したことじゃないんですけどね。
本当小さい話なんですが。
コンビニ飯が精液はじめ人間の活力を奪っている可能性が高い、
ということで、うちの現場は極端におかしが少ない。
まったくださないわけじゃなくて、もちろん現場の人だから
何をどう出すかはわかっているのです。
そういうことを踏まえて言うと、確かに結構なレベルのモデルさんでも
「つなぎがでるなんて初めて」
と泣いて喜んでうちに来たがる、というのはあります。
女優さんからしたら安いかもしれませんが、うちは楽な現場の一つでもあります。
数年前、あるトラブルがあった。昼前にほとんどのつなぎがなくなって、
さらに補充したそばからなくなる、ということが。
たどっていくと、どうもスタッフの一人だとわかった。
体が大きいから人一倍食べる。
それも別に悪くない
上りがひどい。
ぜんぶ緑色。
原因は蛍光灯なのだけど、わからなかった。
彼が気付かなければ全責任は私が負う。
全力を挙げて色を合わせた。
さて、彼を使いたいと思うだろうか?
使うたびに合わない色調整をしなければいけない。
彼が使っていたのが5Dだったから余計観音がいやになった。
要するに、彼にはホワイトバランスを合わせることができない。
しかも彼自身それに気づかず、カメラの不具合だと思っている。
つなぎは人の倍以上食べる。スタッフは彼の胃袋のためにコンビニを往復する。
それを続けていいものだろうか。
私はもう使っていないけれど、使うところがあれば、巨匠になっているかもしれない。
裸の王様。
上司や会社の問題をうんぬんする暇があったら、まずこの言葉を思い出してほしい。