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Channel: しるびより~Shiruou's Blog
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認識を間違えていたのかもしれない

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最近昔の素材をまとめてみなければならなかったので
かなりいろいろ見たのだけど、
CZMとかGK03とか、ものすごい規模とハードな作品が多かったのを改めて思い出した。

でも今はじつはもっとぶっかけ人数も増えていたり、もっとハードな作品を、かつてより安く出している。
ところが売り上げ枚数は徐々に減る一方で、
データを見ていると安い売価に偏っている。
お店の方に店舗とネットのお客さんは違う、と言われたけど、重要な見落としがあると思う。

まあ面白くないといえばそれでおしまいなのでその話は置いておいて。

いろんなものがあるのであくまで平均のお話
さらにデータも完全ではないので、思い込みもあるからその辺も勘案して。

A:ネットのお客さんというのは、配達時間より質に重きを置くけれど、価格をとにかく重視する。数字が出てるからソートすれば当たり前ですな。
1週間ぐらい待っても価格のためならいいですよ。という覚悟がある。

対して
B:店舗のお客さんは即日性を求める。時間よりも目の前のもの。
いつ入るかわからないものよりも行けばあるから。
たまたま入ったらお店にあったから、という即座に、確実性を重視する。

Aのお客さんはとにかく目が厳しくて、なかなかポチらない。ポチポチするものとそうでないものがはっきりしている。
またある部分で高額とそうでないものの平均価格帯がはっきり決まっていて、それ以下、それ以上
またその中から必要、必要でないを厳しく選別する。
だから予約のお客さん以外は、なかなか一線を踏み出さない。
100円、10円の差を非常に気にする。クレジットカードですべてを処理するのに慣れた人。
世の中の大多数のサラリーマン

Bのお客さんは差はあまり気にしない(気にしろと言えば気にするけれど)即日性が
重要。あと守秘性も重視。店舗や代引き主義はこういう人々。クレジットカードをあまり使いたがらない。
もしくは持っていない。
サラリーマンである確率があまり多くない。自営業、自由業、アルバイト、50歳以上高齢者などが
これに当たる。

オモチャやアダルトグッズのお客さんは両方が混在している。
ものにより使い分ける。突然切羽詰まった必要に迫られるのがアダルトグッズなので。
半々というところか。


現状、AVに関していうと、感覚的に7割近くがAのお客さんです。
Bのお客さんはいるけれど、少ない。予算に制限があったり、商品自体は何でもよく
その場で持ち金でなんとかできるもの、を買いたがる。

A=ネット指名買い・最安値最優先・予算はあるが使うのに長時間の分析が必要・マニアユーザー
B=リアル店舗買い・効率最優先・予算が限られ、商品は目の前のものしか分析しない・女優・総集編ユーザー

C=代引き・なんらかの理由でクレカを使用しない(どちらかといえばA)


Bの使える額が少ないうえにその場しのぎの総集編や長時間、女優などに流れることを、
ネットとリアル店舗のお客さんは違う、と言っているように”あくまで私はですが”思います。
Bのお客さんは、商品自体はあまりこだわらない。まれにそういうこともあるが、
おおむね2000円以下でいっぱい入っていたら、お得と思ってしまう、タイプ。

じゃあAはというと、ネットにどっぷりつかりすぎていて、情報はクチコミ、ネット最安値に
著しく左右される。自分がほしいというより、ネットの評判で趣味がコロコロ変わる。
買うと決めても容易に購入に踏み切らない。
我慢強く何か月も価格が落ち着くのを待ち続けたりする。

実際選択肢も多すぎて、マンネリ感も強い。

こういう傾向で、アダルトの地盤沈下がこの一年急激に起こっていると分析します。
今は7:3どころか8:2では、
来年は9:1では、再来年は9.9:0.1では。
だれもそういう仮定で考えないのか?
まさかこの状況で比率がネット2:店舗8に戻る状況が来るなんらかの希望的材料があるのか?
私はどうも決定づけられない。

なのに店舗販売にこだわり続けるのは危険と判断する。

結論付ければ、ネットもリアルも安くないとダメ。さらにネットは質も優先される。
煎じつめればどっちも赤字体質になりつつある

と見えます。
店舗もそろそろ限界で、こっちがいくら頑張っても閉店決断には勝てないので、
新製品を配った途端閉店ということもよくあります。
何年も粘りに粘って粘り切って伸びきって、ある日糸が切れたように閉店するので、こういうことが起きやすい。
燃え尽きる前に問屋やメーカーも保証金あげたり、手を変え品を変えセンサーを反応させているのですが
粘りに粘るものでこうなると太平洋戦争末期のようになってくる。


じゃあネットはというと、いろいろ入った安いものをなんとなく買う、という傾向はないわけではないけれど、
商品点数がばかにならない数が必要で3万枚のうち一割も売れればいいほうで
これがネット販売業者の倉庫を圧迫し、値下げセールの一因となっています。

amazonやdmmに在庫投げるだけ投げてあとは自販機にする、という方法は「彼らの倉庫はいくら預けてもタダ」
という思想に基づいているので、私なんかはネット業者は自分の都合しか考えないので
いつ条件を変えるか分かったもんじゃないと思うわけで。

店舗さんの考え方は、とにかくフィルタで上澄みをすくうように広く浅くいろんな商品を持つ、です。
巨大な氷山でほとんど海に隠れて見えないけど、1m上に出てれば生活できるやん、
海の底なんて見えないけど深いんでしょ?座礁とかないない。
大体氷山も借りてきた氷山だから座礁したら下りればいいじゃない。
氷山の管理責任?知らなーい。そもそもうちが作ったもんじゃなし。
ブイでも浮かべときゃわかるから寝てればいいの。

結構刹那的ですが、ここまでドライになってます。


メーカーからしたら商品自体の質は数が多ければ多いほど価格に比例して落ちていくので、
これがいつまでも続くというのはやはり実態を見れば幻想と思える。

未来永劫100円200円の利幅のみでメーカーが制作力を維持できるかどうかというと、
私には心の底からその成功と永続性、右肩上がりの成長を信じることができない。
素直に考えれば、見かけ上の成功に終始していく。
今はメーカーが先を争って卸値を下げ、なんとか売ってくださいと懇願している状態だ。

問屋やお店は信じられないが、売ってやってる、という意識がものすごく強い。
そしてこれを言うと店舗の方はものすごく怒る。なぜ怒るか知らないが
ものすごく怒る。だから無用な摩擦はいやなので言いたくないけれど

かい離を一般の方に知ってほしいのであえていう。


メーカーはエンドのお客さんに買っていただいている(特にうち)

問屋は店舗という問屋のお客様のためにメーカーの商品を扱ってやっている

店舗は問屋に手間賃を払ってメーカーの商材を売ってやっている。

お客さんは上のAかBかどっちか。買ってやっている。でないといいのだけど。

今はメーカーにもお客さんは店舗さんなのでどうか店舗様扱っていただけませんか。
になるところが多く、エンドユーザーはもはや話題にも上らない。
2000円出すのに何時間もかかる流しのお客さんなので把握できない、と思っている。

そんな理想論語っても実際金額が出るんだからそっちのほうがいいんだ。絶対にいいんだ。
制作ができるからそっちのほうがいいんだ。売ったもん勝ちなんだよ。甘いよ。

もう思考停止に近いようにもおもうがこの溝は永遠に埋まらないかもしれない。

確かにうちはケツカッチンになっているし。利益金額を具体的にあげたら、カスリをなんとか
すくって乱造したほうが多いのは事実だ。

かように、これに反論するお客さんがいようとも、販売実態は着々とそれを裏付けつつあり、
一名二名が声高に私は違う、と言ってももはや問題視するほどの大勢でない。


あえて私が引っ掛かる、この構造の悪弊をいうなら、
この構造は売り手の広告、流通、倉庫システムの向上にはつながるけれど、
アダルト商材自体のイノベーションにはまったくもって関係がない。
いかに大量に、安く制作するかに焦点が合うだけ。制作現場の空気は悪くなる一方だろう。
スマホもそうですが、よりよくなるためには資金が必要で、
このままだと女優の地盤沈下が起こる。
貰いが少ないのに顔さらしてAV出る子がいなくなりかねない。
今は過去の遺産でかろうじて単体が出ているけど、
正直小粒なのはそういうわけです。決して壇蜜は出てこない。


Aのネットでも、なかなか購入に至らない、購入にあたって厳しい条件が次々と突きつけられ、
これをまともにやっていたら女優がつぶれてしまう。
制作もストレスが多く、毎回100人単位のワンパインターを作れと言っても無理の無理。
しかしネット最安値を見たら、「できるじゃないの」と要求がさらに上がっていく。
それに答えたら、さらに条件が増えていて、もっと安くなるのじゃないか、
もっといいのが出るのじゃないか、と次々と条件が増え、一向きりがない。

現状の制作の状況は、安くたくさんに収斂して、
結果女優さんの引退が増えたり、モデルプロダクションが悲鳴を上げたり、
(昨年来急に営業が増えた。)ごく一部の女優しか仕事がない、とかケースが増えてきた。
そりゃあ価格は安く、女優の質は大変に厳しい目で条件を次々と突きつけられるわけだから
何でもできます>そんな人はたくさんいるので別にいらない
単体デビュー>今更感満載。超大量ごっくんでもしない限り買えない

となるわけで。なんとかごまかして実行するしかない状態になっている。

私はこのビジネスは窮した。と見ざるを得ないと思っている。


最良の方策は在庫を持たない商売に移行するしかない

ここにも選択肢の多さという壁が出てきてしまう。

ネットのお客さんは最良のものを最安値にこだわるので、なかなか以前のような購入には
至らない。

両方に言えることは、とにかく女優さんの負担をいかに減らして効率よく撮影するか、に収斂する。

日当1000円で地雷除去なんかできないわけで。
(そういうと俺は日当500円できつい仕事やっているから選んだ以上やって当たり前だという
いきなり自己中最底辺比較の突飛な意見がネットで強い。仕事と顔見せて比較しろと)
制作は窮しているので平気で要求するところもあるらしいが、やはり内容的に
うちはそういうことはしたくない。
ダクションに入っても、ほとんど仕事のないままやめていく子が増えたので、これも
なんとかいい思いをさせたい。
つなぎも弁当も出ない、おやじ監督が家で作った麦茶が出てくる、弁当要求したら
ケツカッチンの監督にマジギレされて泣かされた、深夜になっても終わらない。
それでも真面目に現場に出てくる子が多い。売れっ子ばっかり優遇される中、なんとかしてやりたい。
(現場の大勢の意見はそれは甘い、ですが)

こういうのは神風特攻隊の命令みたいなもので、日当数万円で顔出しでネットに顔写真撒くような
仕事は、本当にさせたくないのですよ。
ましてや女優の最安値をネット検索のように探ってオファーするのは心が痛むわけです。
根が男優なもので、女優に厳しく、というのはできない。
なんとか我慢してやっていただけませんか、という気持ちでやっている
(理解されない場合も多いけれど)


購入の数百円、数十円の差をよくよく粘りまくって買う買わないを決断する、という行為が
最終的に女優のギャラの低下に跳ね返ってきているのは問題で
今はそれも限界になって次のターゲットは今まで一回も値下げ圧力がかかっていない
男優に来ている。

なにしろ前の現場が押して遅刻しても、たたなくてうまくいかなくても、精液の出が悪くても
監督の注文に恣意的に答えていても、
勃起してなんとか絡むだけで一切ペナルティーなしの言い値のギャラを得て、
好き勝手仕事を入れまくり、売れっ子だのそうでないだのつまらない権威主義で
誰が偉い、誰が偉くない、汁より偉い、フェラ発射はしない、○○はNGとか
時代錯誤も甚だしいことをやってきたのが絡み男優の世界で

いい加減この分野に値下げ圧力がかかっても一向驚かない。
最後の聖域かもしれない。

今まで男優が前の現場を押して遅刻して、スタジオの延長料金を自分から支払った話を
寡聞にして聞いたことがない。
月何本をギャラ交渉で声高に言う人はたくさん知っているけれど。

まあそういうことで、販売現場の値下げ圧力が制作に影響を与えすぎて、
自爆攻撃をお願いしなければならないようなことは私はいやなので、
だったらやめてしまおうかと思って、ミルキームービーとかいろいろ切り替えを考えていたのですが、
消費税で価格を変えるにあたって、数十円、数百円で何か月も悩んでいた。


ある日突然思いついた。


携帯電話は月1万円くらいはかかるのに、機種変更は安易にするし、有料アプリは
現物資産でもないのに容易にポチポチする。
いったいこの購入規模はどうなっているのか。


サラリーマンはもちろん社会保障費の天引きやらいろいろあるだろうけど、

スマホの月会費はおおむね月一万です。いやwifi使えば安いよというけれど
自宅のwifiを使わずに公的wifiだけで携帯ライフを満喫している人がいたら、それはすごい。

たいてい家にネットが入っている。
光でもADSLでも回線業者+ルータ+通話基本料+プロバイダーの合計となっていまして、
それぞれを合計するのは至難の業(安く見えるよう巧妙に仕組んである)
ですが、どれほど安くても4000円から5000円になるはずです。

それ足したらどんなに節約のうまい人でもモバイルとネットで10000円は超えるはず。

そのうえで二年縛りでフルオプションで、新製品に買い替える、
で、アプリを買うとか。留守電のオプション切るの忘れてた。月300円、払い続けて忘れてた。


なんか一方でこういう千円二千円がボンボンお布施される状態で、
一方で数百円数十円を必死になって考えて、それでも「ただし~だったら買う」条件を
突きつけられる、なんて考えていたらほとほといやになってきた。
ばからしい。何か月も悩んでいたのがバカみたいだ。


そりゃあ、制作が投げやりになって最安値で自分の家で撮影して問屋の卸値も値切りに値切って
素材も転売前提でとにかく消耗戦で女優を擦り切れるまで使う、
メーカーも薄利に薄利で卸値が店舗の利益率より安く問屋に卸して
撮影経費回収したとそれだけで大喜び。
作る人の実入りが3割とか2割で、商品横に流して並べるだけの人がほとんどの利益を取る
事態もちらほらあらわれた。

漫画の10%に比べれば高いけれど、それで御大層に売れたと問屋から知らされる本数が、ねぇ。

とにかく月々の撮影さえできりゃどうでもいいや、っていう気持ちになるのがわかってきた。

どうすりゃいいんですかね(笑


成長したければ、心から信じられるものを信じるしかないと本には書いてあったけれど。


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