今年のクリスマスは寒いですね。
おかげさまでDMC-26がすこし売れてくれて(枚数が少ないのでそもそも逼迫ですが)
まあまあな感じです。
AVが数万枚売れてる、という話がでたのですが、今数万枚出ているものがあるとしたら、
制作費も1千万以上です。ですから販促含めたらとんとんじゃないかと思います。
ほとんどは以前のように数百枚に戻っています。
ザーメン物は大変コストがかかるので、今は男優コストの圧縮が課題になっています。
多くは無料になっていく傾向にあるし、これからも進むかもしれません。
性病検査コストのほうが高いのですが、あるところから男優コストは削れないか、
同じ人を何回か使うか、という方向になるでしょう。
汁は薄くなるか、人数が減るかどちらかに。
そうなると恒常的に作るのがいいのか悪いのか、わからなくなってくる。
あとは、ほかの商品の黒字で補填して、お祭り的にたまに作るか、というレベルです。
いろいろかんがみると、ザーメン物が話題になるようなことは減ってきたので、
だんだんと見ることが出来なくなっていくでしょう。
それでも面白いものでこの業界なかなか底抜けしない。
製作コストがどんどん下がっているから、なんとかやっている感があります。
そもそもザーメン物をみんなが作り始めたのは、シャトルさんやエムズさんが受けていて、
よく記事になったり、雑誌が立ち上がったりで話題になっており、
あの市場を崩そう、と参入してきたのが始まりですが、
当然ながら先行者の研究をして、あれこれアレンジをして今に至るわけで、
先行者はいまどうしているかというと、とっくに辞めてしまっているわけです。
なんでやめたかというと、オフレコの部分もあるのですが、
約二名のトップが時代の趨勢を読むのに長けていた、という事情があります。
ほかにも原因はあるけれど、モチベーションをあるところで切り替えて、
いままでついてきたお客さんやスタッフをいきなり全部切り捨てて、
雲隠れするようにいなくなってしまった。
ファンの方はよくなんで新作がでないとか、新作の出来が悪いとか語り草にしますが、
じつは随分前にやめてしまって下の弟子であったり、制作でやるしかない人々が
だらだらと続けていたわけで、
肝心のご本尊は当の昔に別の業種に移行してしまっていたのです。
そういうわけで、2005年ごろからザーメン物は先行者のいない、
後追いのメーカーが特に行き着く先も決めないまま、女優の囲い込みに
血道を上げているという状況でした。
結局これがコストアップの原因になりますが、
今はセルAVブーム自体が以前より冷え込んでいるので
ザーメン物もコストダウンをせざるをえないということになっています。
うちでも衝撃の数字がいろいろと出てきていますけれど、
ひとつはザーメン物とミルキーでない別のタイトルが、たいした
ネームバリューもないのに売り上げがあまり変わらないという結果が出たことです。
さすがにDMCはそんなことはないですが、DMCは毎月出せませんから。
ローコストで女優さんがかわいくて、みんなが気楽にできて汁男優も必要がなく、
モザイクの手間もたいしてかからないものが、
ハイコストで、女優さんのオファーも苦労して、汁男優を集めたり調整したり
モザイクも長期間大変苦労するものと
あまり変わらない売り上げ
であれば、
これって、はたして好きな以上にやる意味あるのかなあ?
とさすがに思ってしまった。
今はDVD市場というのは、だいたい牛丼業界と同じようなもので
単体での売り上げ効率が落ちているので、別の業種で黒字化して
なんとかしのいでいる、といったほうが正しいでしょう。
最大手の巨人もネット部門がソーシャルゲームで有名になり、部門最大になって独立してしまったし、
ほか大手の会社もAVではなくてVシネマとか、オモチャとか
あとは店舗流通の利益でファイナンスしている、という状態で
それでも制作費のコストダウンを迫られている状況に近いです。
買う人がいなくなったんじゃなくて、
96年から続いてきたセルAVの大ブームがやっと終わって、
96年以前の状態に戻りつつある、ということなんだと思います。
買う場所が相当絞り込まれていくのだと思いますが、
DVDのファーストイニシャルが依然として多いのが相変わらずこまったものです。
うちもマイペースですが新作だしつづけていけるようがんばりますのでよろしくお願いします。